去る2017年10月28日~10月29日の二日間、国立西洋美術館において、歴博国際シンポジウム「異文化を伝えた人々―19世紀在外日本コレクション研究の現在」が開催されました。日本関連在外資料調査研究・活用事業の一環である「ヨーロッパにおける19世紀日本関連在外資料調査研究・活用―日本文化発信にむけた国際連携のモデル構築―」の成果報告として位置づけられるものです。国立歴史民俗博物館では、ドイツ人医師フィリップ・フランツ・フォン・シー
ボルトや、商館長ヤン・コック・ブロムホフなど19世紀前半から半ばにかけて日本に滞在した外国人のコレクションの調査を行い、その成果を発表してきました。2016年からは、さらにシーボルトの息子たちの世代に対象を広げ、調査研究に着手しています。本シンポでは、日本のみならず、ドイツ、オランダ、オーストリアなどの第一線の研究者によって、その新しいプロジェクトの成果発表がなされました。特に、本シンポで報告されたCGを使ったシーボルト博物館の展示復元などは、聴衆の目を奪うものでした。