2018.12.14 大手町アカデミア× 人間文化研究機構 無料特別講座「漆(japan)から日本史が見える―『シーボルトの日本コレクション』を中心に」開催

人間文化研究機構(人文機構)と「大手町アカデミア」は、12月14日(金)に特別講座「漆(japan)から日本史が見える-『シーボルトの日本コレクション』を中心に」を、読売新聞東京本社ビル(千代田区大手町)において共同で開催した。

「大手町アカデミア」は、ニュースサイト「YOMIURI ONLINE」と論壇誌「中央公論」が提供する教養講座で、両メディアの人脈を活かし、第一級の知識人・論者を招いて、変化の激しい時代を生き抜く最先端の「知」を届けることを目的に、平成29年10月から開講された講座である。人文機構と「大手町アカデミア」による特別講座は、昨年度に引き続き2回目の開催であり、人文機構の最先端の研究成果を広く社会に還元するだけでなく、「大手町アカデミア」の持つ多様な広報チャネルによって、人文機構の新たな関心層の開拓にも繋がっている。

今回の特別講座は、「日本関連在外資料調査研究・活用事業」の一つで、日高薫歴博教授が代表を務める研究プロジェクト「ヨーロッパにおける19世紀日本関連在外資料調査研究・活用-日本文化発信にむけた国際連携のモデル構築-」の研究成果を中心とした講演と、ナビゲーターとして倉本一宏日文研教授を迎えたトークセッションが行われた。

講演中の日高薫歴博教授

当日は、日高教授より、シーボルト父子二代にわたって収集された日本の漆工芸品の紹介、彼らの日本博物館構想などとともに、それらがヨーロッパでどのように使用されたのかという日本美術の受容について、実例にもとづいた報告がなされた。また、倉本教授からは、縄文土器への漆塗布や漆紙文書など、日本史側からの漆の活用について、豊富な話題が提供された。2時間という限られた時間にもかかわらず、受講者からはシーボルトが収集した日本の漆工芸品の収集方法・用途・保存などにまつわる質問が相次いだ。また講座終了後には受講者らが講座内容について語らう姿が見られ、参加者の興味・関心の余韻冷めやらぬまま、盛況のうちに幕を閉じた。

なお、同講座の開催継続やシリーズ化を希望する受講者からの声を受け、平成31年2月に、特別講座「世界から方言が消えたなら――知られざる「弱小言語」の魅力」(講師:木部暢子国語研教授、ナビゲーター:ロバート キャンベル国文研館長)の開催が決定している。

日高教授(左)と倉本一宏日文研教授(右)のトークセッション