日本関連在外資料調査研究・活用事業「プロジェクト間連携による研究成果活用」(代表:稲賀繁美、国際日本文化研究センター教授)は、この度『異文化へのあこがれ―国際都市平戸とマカオを舞台に―在外資料が変える日本研究/Yearning for Foreign Cultures An International Symposium in Hirado and A Panel in Macau New Aspects of Japanese Studies based on Overseas Documents』を発行いたしました。
本報告書は、「プロジェクト間連携による研究成果活用」に関連する業績を、2019年度終了時点での、前半期3年の成果報告の一環としてまとめた論集であり、これは2019年度の事業報告の一部をなすものとなっています。
前半の第1部は、2019年2月9日に、長崎県平戸市の平戸オランダ商館において、在外各プロジェクトとの連携のもとに、平戸市、(公財)松浦史料博物館、平戸オランダ商館との共催というかたちで実施された国際シンポジウム「国際海洋都市平戸と異文化へのあこがれ―在外資料が変える日本研究―」での講演および発表論文を中心に構成されています。
また、後半の第2部は、2019年7月31日にマカオ大学で開催された国際比較文学会ICLA: International Comparative Literature Associationの世界大会において、提案のうえ採択されたパネル“Maritime Vessel and Road as a Socialization Vehicle En-route: Transnational Encounter and Experience”での英文発表論文を再録いたしました。
これらはともに、本プロジェクトの成果の社会還元・国際的な成果発信および一般市民を含む社会との学術交流の一環として位置づけられます。こうした成果を資源として、今後もいっそう研究とその成果の発信や社会還元に努めてまいりたいと存じます。
最後に、本報告書に関連する企画にご賛同・ご協力をいただいた各方面の機関、特に平戸市やマカオ大学の皆さんにあらためて御礼を申し上げます。